邪魔になる数値目標とは?

たとえば会社員だとなんでもかんでも「数値目標」を立てなければならないことってありますよね。

実はこれトレードでは一番やってはいけないことの一つだと私は思っています。

もちろん数値管理が必要な場合もあります。それは損失許容額やロット数です。

では一体どんな数値目標が邪魔になるのか、私の経験から3つを選定して私の苦い経験をもとに(笑)解説します。

現在の利益額で決裁しない

「今一万円利益が出てるから利確しておこう」というように、利益の金額にとらわれて利確してしまうこと、ビギナーの頃にはありがちです。

しかし利益が出ているということはトレンドに乗っているということ。サポレジ使って決めた利確ポイントや自分の決めたチャートの形など、自分の利確のポイントになるまで待たないとせっかくの利益を伸ばすチャンスを失ってしまいます。

逆にそういう利確ポイントが最初から決まっているならそこに指値をしておくのもスタイルの一つだと思います。

利益が出るチャンスを逃さないためにも利確ポイントまで待ちましょう。待った結果、状況が変わり自分の想定利確ポイントを待たずに利確、は問題ありません!(相場は生き物、次の一瞬は誰にも分らない)

そして利確ポイントを待つためには、利確や損切ポイントを決められるようにならなければなりません。こういう時に有効なのはテクニカルです。

ちなみに私はエントリーしたら「含み損益」の画面は見ないようにしています。あくまで流れ重視でチャートしか見ないように心がけています。私も以前は金額で決裁してしまい、その後どんどん想定の方向に利益が伸びたという苦い経験をたくさんしているからです。

リスクリワードの数字にこだわらない

よくリスクリワードという言葉を聞くと思います。個人的な意見ですがリスクリワードを決めてかかるのはどうかと思っています。

たとえば、リスクリワード1:2(リスク1、リワード2:損切付いたら1万円マイナス、利確出来たら2万円)みたいにリスクリワードは1:2以上なければならない、という記述を投資本とかで読みますよね。

想定利益を想定損失より大きくすることはもちろん当然です。

問題はリワードの”2”(ここでは利益額では2万円)にかたくなにこだわることです。

リワード目標に達する前に相場が自分の思ってる方向から反転しまっているなら含み益が1万円でも利確するべきだと思います。

また利益が出ている状態はトレンドに乗っていることが多いと思います。その場合は含み益が2万円になってもそのトレンドが終了するまで、もしくは自分の形が来るまで利益を伸ばす方が得策です。

相場は生き物です。次の一瞬で何が起きるかわかりません。時にはすぐに利確、ロスカット待たずにすぐに損切など臨機応変に対応しなければ生き残れません。相場に自分を合わせることが大事です。

また、1:2という計算で利確点を決めるのではなく、どこで利確するのか?チャートがどうなったら、相場がどうなったら利確するのか?を決めておくことが大事です。ということはマイルールを早く作ることの方が大事ということになります。

そしてこれめちゃめちゃ大事なのですが、もしも優位性のあるところ(例えば損切ポイントが近いところなど)でエントリーできていれば、そもそもリスクリワードは自然と1:2以上になってることの方が圧倒的に多いはずです。

つまりリスクリワードに変にとらわれるよりも「いかに優位性のあるところでエントリーするか」に神経を注ぐべきだと思います。

そのためにも「優位性のある場所はどこか?」を理解することが大事になってきます。

もちろん必ずロスカットの逆指値を入れてからエントリーする癖もつけるべきだと思います。

日々の利益額目標は持つな!

トレードを始めると「毎日1万円稼げば20営業日で20万円だ!!」など、ビギナーの誰しもが思うことと思います。私もそうでした(笑)

そしてそれを日々の利益目標として設定してしまうことがあります。特にビギナー時代に少し勝ちが増えてくるとそう思ってしまうこともあるのではないでしょうか?

しかしこの考え方を持った時に何が起きるのか考えてみた方が良さそうです。

例えば

「今日はまだ5千円しか勝ってないなあ。よし!頑張ってあと5千円稼ぎに行くぞ!」

とか

「昨日は1万円負けたから今日は2万円稼がないと!」

とか、思ってしまいそうですよね。

そうすると”無理なトレード”が始まってしまいます。つまり”根拠のないトレード”です。

上がるだろう、下がるだろう、という期待と直感だけを頼りにエントリーしてしまったり、それが裏目に出て一発逆転でロット数を上げてしまってそれがまた裏目に、、、なんてことは私を含め多くの方が経験しているのではないでしょうか?

この「期待と直感だけを頼りにエントリーする」ことは別の言葉で「ギャンブル」と言います。

これはすでに自己崩壊という目的地への片道切符を買ってしまったようなもの。目的地に着くまでそんなに時間はかからないでしょう。

これは週間、月間、年間の利益額を設定するのも同じことです。どこかで無理なトレードそして根拠のないトレードが発生してしまいます。絶対にやめましょう。

ちなみにプロのトレーダーはノルマやインセンティブ(月間N百万円到達したら月間ボーナスがもらえる)がありますので、どうしてもこういうチャレンジをしなければならないことも多いと聞いています。

しかしこのブログは兼業かつビギナー向けに書いているものですので、熟練したプロトレーダーの真似をするのは避けた方が良いと思います。

数値管理するのは損失許容額!

唯一、数値管理してよいもの、いやむしろしなければならないものがあります。それは「損失許容額」です。

利益はできるだけ伸ばすようにしますが、損失は最初から限定させます。つまり唯一計算できるものにするということです。

そして損失額の計算には値幅とロットが必要です。なのでロット数も数値管理する必要があります。これで想定損失額が決定します。あとはその想定損失額を許容できるかです。なので私は損失想定額と呼ばずに「損失許容額」と呼んでいます。

ただ「損失許容額」をどうやって決めればいいのかわからないビギナーさんも多いと思います。その決め方の参考になるかもしれないので過去記事 「想定損失額をルール化する」を参考にしてください。

記事を読んでいただいた方の参考になれば幸いです。