米国株大幅続落・今後はいかに?

2022-05-22

今週は毛色を変えてみる

今週は週刊日経をお休みして、今後の米国市場の相場をざっくり予想してみようと思う。

相場を予想するのはあまり意味がないと言われる。確かに同意だ。しかし上下どちらの方向にも想定はしておくべきである。今週はちょっとその「予想」をやってみようと思う。個人的な娯楽の一つなので参考にしないでw「読み物」として楽しんでください。

今週も米国株大幅続落・年初来安値更新

今週も米国株は大きく下げた。ダウは8週連続週足陰線、S&P500とナスダックは7週連続。

一方で日経はこの8週間で陰線5回、陽線3回とわりと踏ん張っている印象。

コロナショックで爆下げしたときの安値(コロナ安値)から上記4つの月足チャートを並べてみた。

日経はすでにコロナ前の高値に一度差し込んでいる。ダウは年初来安値から計算して3.38%、S&Pは同10.84%、ナスダックは同15.09%(以下表)下がらないと差し込まない。

ダウはあと1000ドルちょっとなので差し込んでもおかしくない位置。しかしS&Pとナスダックはここからさらに続落して差し込むにはちょっと遠い印象。

現在週足第三波

以下はダウの週足です。現在は第3波ととれる。(S&Pもナスダックも)

しかしマーケットが総悲観にまだなってない気がする。先週金曜日のダウの出来高もそこまで大きくはなかった。月曜日にものすごい出来高を伴って上昇すれば話は変わるかもだが、FRBの巨額の金融引き締めは6月から9月。マーケットが総悲観になるのはこの時期ではないか?と見ている。

なので一旦2、3週間程度の上昇(下図第4波)のあと、第5波でコロナ前高値に差し込むというシナリオがA。

月足第二波はあるのか?

月足で第1波完了という見方はできないのか考えてみる。

今は月足では下落の第一波を形成中と考えればこの想定もありかもしれない。その場合第二波となる上昇波は2,3か月必要になる。今日時点のマーケット環境でそれは難しそうに見えるが、ここまでの下落も大きかったのでこのシナリオもありそうだ。

6月、7月では第2波の高値近辺くらいまでは戻るが、8月、9月でそこから急激に落とされ、今回の安値を切り下げて暴落する、とういうシナリオB。(いずれにしても落ちることに変わりはないが・・)

過去チャートでは 月足の下落波動は第一波で終わるケースが多い。 コロナショックの時も月足の下落はひとつの波動で終わっており(巨大なものだったが)、その後は大きい上昇になっている。

ちなみに1996年以降の月足見てみると、ドットコムバブルの時とサブプライムショックからリーマンショックにかけての時のみ下落の第3波が見られるのみで(黄色)、あとは月足の下落波動は第一波で終わるケースが続いているように見える。

来週の予想

来週に関しては米国市場は週足陽線の想定でのぞむ。7,8週連続で週足陰線ということで、少しスピード調整の反発が必要と思うし、自律反発から上昇への出来高が増えていくこともあるからだ。

日経も同様。ただし日経は上値は重いと思う。27400~500のゾーンを抜けられるかが焦点。ボラを考えると今は日経よりもダウに集中した方が効率よいと思う(先週は極小プラスでしたが・・・w)。

長期の予想

私は意外と楽観的。

しかし現時点で高インフレが収まったわけではない。連続0.5%の利上げは6月7月まで続く。3か月連続の0.5%は史上初と聞いている。市場は織り込み済みと言われているが、史上初のことであれば6月7月に実際の市場がどんな反応を示すかわからない可能性もある。

さらに6月から9月まではFRBの巨額の金融引き締め、先週末にS&Pがベアマーケットに入ったこと、などなど、まだまだ下がる雰囲気しかしない。

なので今年中に史上最高値を超えることは難しいと思ってる。しかし底を打つのは今年中と考えている。ドットコムバブル崩壊の時は高値から安値底打ちまで2.7年、リーマンの時は7か月、コロナの時は2か月と、最近の下落は回復期間が短くなっている傾向もあるからか、なんとなく底打ちまでは1年以内かなと。

ただし史上最高値にすぐに戻るか?ってなるとこれは疑問。2年ほどはかかる可能性はあると思ってる。なので長期投資を始めるには絶好なのかな?と。

総悲観は長期投資は買い場

これだけ株価上昇へのよい話題がない中で、次なる暴落が来たときは本当に総悲観になると思う。

しかし長期投資の場合は総悲観になっている時こそ買いである。そしてもう買い場は始まっていると思う。どこで相場の大底かなんて誰にもわからないのだからこれだけ大幅に下落したときに買わなくていつ買うのか?

長期投資にとっては好機到来?

今から長期投資を始める方にとってはなおさら絶好の機会が到来していると個人的には思う。

私は短期投資が中心で、今まで長期投資を本格的にはやってこなかった。なので今年は本格的に長期を始めるチャンスと思い、ETFや投信、そして米国個別株を長期保有目的で3月から少しずつ買い始めている。何事も始めるのに遅いことはない!と思っている。

もちろん今のタイミングで一気にキャッシュを投入するのではなく、コツコツ積み立てる方がよい。しばらくは買っても下がり、というつらい展開になるだろうけど、もしも「米国株は長期では上がっていく」という前提に賛同するならば、今長期投資を始めるのは長い目で見た時にうまみが出るだろう。

米国インデックスは長期では上がるという

米国株は長期で上がる、という前提なら以下の商品は人気があるようだ。(人気の商品がいいのかどうかは個人でご判断を。お勧めではありません!)

積立NISAで人気商品と言えば手数料が安くS&P500と連動する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「楽天・全米株式インデックス・ファンド」など。

積立NISAではETFは買えないが、米国株の詰め合わせパックのETFであれば「米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーする」と説明のある人気のバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)、「S&P 500指数(同インデックス)の投資パフォーマンスに連動する投資成果を目指す」と説明のあるバンガード・S&P 500 ETF(VOO)などが人気だ。

ここから1~2年間くらいは不安定な相場で下落方向に振れる時期も多い可能性も高いのかもしれないが、長期投資はそういうときこそチャンス。下落の時もコツコツ積み立てることが必要。そして下落が止まったことを確認したときにはある程度まとまったキャッシュを投入したいと考えている。

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Posted by TB_Master