損切設定にサポレジを使う!【サポレジの引き方】

損切ってどこに設定すればいいの?

これはトレードビギナーズのみなさんがいつか気づく壁ですよね。

そして早い段階でこれに気づかれた方は素晴らしいと思います。それは「損切りは勝利」だからです!

今日はそんな方々に向けてサポレジ(サポート・レジスタンス)を損切設定に使う方法を「サポレジの引き方」と共にご紹介したいと思います。

そしてサポレジの使い方を紹介することで、ビギナーのみなさんが悩む他の壁、

1:損切りできない、2:リスク管理できない、3:直感に頼っている、

などの課題解決の糸口になるかもしれません。

優位性のあるエントリーポイントとは?

みなさんたまに「優位性のあるエントリーポイント」という言葉を聞きませんか?

この定義は私は以下のようにとらえています。

1:損切までの値幅が少ない

2:期待する利確ポイントまでの値幅が損切までの値幅に比べて大きい

3:勝てる確率が高いと見込める

この3つを心がけかつ”淡々と実行する”だけで少なくとも私の成績は一気に向上しました。

今回のお話はこの中の1番が可視化され、結果として2番が実現しやすくなる、というおまけつきです。

では本題に入りましょう。

サポレジを使え!

チャートには過去の値動きからサポートやレジスタンスになっているゾーンがあります。

これをあらかじめ把握し「こうなるのではないか?」と予測して活用することを「サポレジを使う」と言います。

ここではサポレジに絞った話をしますが、実際の取引では他の指標も組み合わせていく必要がありますので、サポレジだけですべて解決!というわけではないことをまずご了承ください。

ちなみに私は以前、ボリンジャーバンド、MACD、移動平均線を使った取引をメインとしていましたが、サポレジ+トレンドラインをメインに切り替えてからは圧倒的に成績が良くなりました。MACDなどは今では念のために見る程度になっています。

サポレジとは?

サポレジ=サポートライン・レジスタンスライン の意味。

サポートライン=支持線:チャートの下降トレンドが止まったポイントに引いた線

レジスタンスライン=抵抗線:チャートの上昇トレンドが止まったポイントに引いた線

サポレジの引き方

過去に複数回止められたポイントや、月足や週足の最高値、最安値に水平線を引きます。

チャートには水平線を引く機能がほぼあると思いますのでそれを使用します。

私のおすすめチャートツールはダントツでTrading Viewです。無料でも使えます。私は広告がうざいので有料で使っています。

1:週足で上下に一本ずつ引く

2:日足に切り替えて、何度も止められたポイントを探して引く

3:普段使用する短い足(4時間足、1時間足など)でも同様に引く

4:引きすぎに注意する(笑)

長い期間足から引く、というのがポイントです。

そして長い期間足で引いた線は出来るだけ残しておきます。あとあとそのゾーンに価格が入ってきたときに活用できますし引き忘れも防止できます。

またメモ機能がついているチャートであれば、その線はなぜ引いた線なのか(週足・最高値、みたいな)メモっておくといいでしょう。

Trading View ではメモ機能もついています。表示させる時間足チャートを指定することもできますので引きすぎて見づらくなるのを防ぐことも可能です。

実例:実際にサポレジを引いてみる

日経CFDの2020年4月以降の週足チャートを使います。

まずラインを引くところを矢印の通り決めました。

実際は1本ずつ引きながら検証してください。

以下のようになりました。

見づらい場合はクリックして拡大してください。

このようにラインを引くといろいろな情報が見えてきます。赤丸、緑丸、青丸の順番に解説します。

赤丸

2021年9月の30805で止められた後、下降トレンドが発生しています。この記事を書いている2022年3月5日現在も継続中です。

そして2021年2月にも30735で折り返しています。結果として「ダブルトップ」を形成しました。このラインは将来強力なレジスタンスになり上昇を阻むだろうと想定しておくことができます。

緑丸

上の図は週足ですが日足を見ると以下のようになっています。

この29969で2回目に止められたときに水平線を引いていたらダブルトップやトリプルトップに気づき早めの売り仕掛けができたかもしれません。

少なくとも”手書きの青線”を切ったブレイクで売りエントリーできたかもしれません。

そしてその青線がサポートからレジスタンスに切り替わったように見えますね。

このように、今までサポートだったラインがブレイクされると今度はレジスタンスとして機能する、ということがよく起きます。覚えておきましょう。

青丸

次に青丸部を日足で見てみます。

赤線のサポートラインは一度目の突破では4日かかってます。(左の黄色)

その後自律反発を経て、再び差し掛かると突破までに5日かかっており(右の黄色)サポートが機能していたことがうかがえます。

そしてその後もう一度戻りがありましたがここは絶好の売り場と判断して売り仕掛け、しっかり利益をいただきました。

このように2度目のブレイクの場合は以前のサポートは強いレジスタンスに変わることが頻繁にあります。

そして注目すべきは過去にさかのぼってみると2020年11月から12月にかけて強いレジスタンスになっていたことがわかります(週足の図でご確認を)。

強いレジスタンスを上に抜けた場合はさらに一気に上に行くことがありますが、2つ上の週足チャートではそれもわかると思います。

ラインはゾーンでとらえる

このようにサポレジはかなり使える目安になることはお分かりいただいたと思います。

使い方の注意点としては「ラインの価格は目安であり正確にピンポイントで反応するわけではない」ということです。

例えば上の図の赤丸では30800も30750も同じゾーンと思う方がいいです。必ず30800ぴったりで反応するわけではありません。一本のラインをゾーンでとらえられるようになるとかなり活用の幅が広がると思います。

実例:サポレジを損切ポイントの設定に使う!

それではここから実際の私の取引を引用してサポレジ使用例を紹介します。

上述の青丸部分をもう一度使います。先ほど週足から日足にしてみましたが、これを4時間足で見てみます。

日足を数えると9日間のチャートですね。

これをさらに1時間足にしてみます。

するとどうでしょうか?

新しいレジスタンスが引けることに気づくと思います。

まず緑線の27032、次に27222。

週足と日足で引いた27372と26856の幅は516円幅ですがその間に二つレジスタンスが入ってきたということです。

これは実際に私が行った取引ですが、上の図で青い点線の部分で売りエントリーが検討できそうなタイミングでした。その青い点線部を拡大したものを以下に貼り付けます。

黄色のマーカー部に3つの陰線が見えます。この三つ目で「相場が弱くなる」と判断し、A:27032をストップロスに設定し26820で50ロットのエントリーです。(実際のストップロスはちょっと上の27050で設定しています)

この場合のリスクは 27032ー26820=212円 x 50ロット = 10,600円 となります。

日経CFDの口座は今年100万円で始めていますので元金に対して1%のリスクです。

残高は130万円を超えているので残高比では0.8%と共に許容範囲十分です。

100ロット行きたい気持ちを抑えて1本目のエントリーは50ロットまでと決めた通りのエントリーです。

もしも1時間足でのレジスタンスに気づいてなかったら

その場合は、ストップロスはCの27372となりリスクは27,600円=元金に対して2.7%。これであればもう少し引き付けてからのエントリーにするかロットを減らすかの判断をしなければなりませんね。

しかしAの27032が見えていたおかげで売りエントリーできました。小さいですが陰線二つを確認した後なのでわりと自信満々でした。

しかし結果は、次の1時間足で上がってしまいました(笑) 

「待っとけよ・・」とつぶやきながら「50ロットでよかったぁ・・」と思ったのは言うまでもありません(笑)

追加売りのチャンスに変える

それでも一旦許容した10,600円のリスクは外しません。27032が突破されてもまた次のチャンスがあるし、さらに追加売りのチャンスと考え実際に増し玉しました。

この場合の追加売りもストップは同じく27032になります。しかし売値が上がっているためリスク額の小さなポジションを持てます。リスクリワードのめっちゃ良いいわゆる優位性のあるエントリーです。

結果としては3時間後に予想通り弱くなり下落してくれたので利益を取ることができました。もちろん毎回こんな風に都合よく急落が来てくれるわけではありませんが(笑)

損切設定は少し余裕を持つ

ちなみに実際の損切設定は27032ではなく、今回の場合は27050で設定しました。

サポレジはピンポイント価格通りに動くわけではないとお話ししましたが、少し行き過ぎることもありますので毎回ちょっとの幅の余裕を持たせています。

このようにサポレジは損切設定に頻繁に利用しています。ぜひサポレジは損切を決めるためにあるもの、くらいの気持ちで利用してみてはいかがでしょうか?

利確でもサポレジが使える

ちなみに利確するときもサポレジ使うときがあります。

サポレジが見えている場合はそこに到達する手前で利確するようにしています。

確実な利確につながりますが、大きい下落や大きい上昇は取れませんので悪しからず。(笑)

サポレジを優位性のあるエントリーポイント設定に使う

さて、最初の方に以下の3つが「優位性のあるエントリーポイント」だと書きました。

1:損切までの値幅が少ない

2:期待する利確ポイントまでの値幅が損切までの値幅に比べて大きい

3:勝てる確率が高いと見込める

どうでしょう?

そして 1番が可視化され、結果として2番が実現しやすくなる、というおまけつき

「1:損切までの値幅が少ない」は実現出来そうですよね?実際には値幅が大きいか少ないかは個人差があります。資金や投資スタイルによっても異なります。しかし「出来るだけリスクを小さくするためにサポレジが使える」ことは間違いないと私は思っています。

「2:期待する利確ポイントまでの値幅が損切までの値幅に比べて大きい」については一般的に言う「リスクリワード」ですね。サポレジを頼りにエントリーポイントを待ったり損切を設定すれば自然にこの2番は実現しやすくなりませんか?(ただし思った方向に向かうかどうかは別問題。)

「3:勝てる確率が高いと見込める」についてはサポレジだけでは不十分ですね。ここはトレンドラインやトライアングルの利用など合わせ技で実現していかねばなりません。(将来の別記事にて)

損切りできない、リスク管理できない、直感に頼っている、などの課題

もうひとつ冒頭に書いた「 損切りできない、リスク管理できない、直感に頼っている」についてです。

1:損切りできない

サポレジを使えばロスカットを明確に入れることができるようになるのであとはそれを守るだけです。

一つコツがあるのですが、ロスカットは動かしてはいけません!しかし「損が小さくなる方向」に動かすのは問題ないと思っています。

例えば「こりゃ間違ったな・・・」って思った時はロスカットが付く前に自分で損切りすればいいと思います。

間違ったらやり直せばいいだけです。まずいのは損切りできずに損が膨らむことです。

こちらの記事も参考にしてください。→ 「損切は勝利だ」

2:リスク管理できない

サポレジ使ったエントリーでは損切を最初からいれるので最初からリスク計算が可能になりますよね。

あとはそれを許容するかどうかです。

損失許容額はルール化することをお勧めします。

こちらの記事も参考にしてください。→ 「【解決策】想定損失額をルール化する

3:直感に頼っている

サポレジを使うと事例で書いたように戦略が可視化できる一助になります。

もちろんこれだけでエントリーや損切の根拠とするには不十分な場面もありますので、トレンドラインや他の指標との組み合わせで精度を上げる必要があると思います。

サポレジを組み入れることで少なくとも可視化するという作業のきっかけになると思います。

ぜひトレードビギナーズの方々には取り入れてみてほしいと思っています。